今日は『青春ブタ野郎』&『さくら荘』のお話(ネタバレあり!!)
鹿野です。ご無沙汰しております。
ほんと、雨ばかりで嫌になりますね……
今日は今まで書きたかった(けどなかなか時間なくてかけなかった?←いいわけ)
『さくら荘のペットな彼女』、及び『青春ブタ野郎』シリーズに関するお話です。
最初から断っておきます!
今日は完全にネタバレありです!!
ここから先は
- 『さくら荘のペットな彼女』 →全巻読破(アニメ版のみは不可)
- 『青春ブタ野郎』シリーズ →牧之原翔子さん編まででOK(アニメ・劇場版も可)
を読んだorご覧になった方のみを対象としたいと思います。
まだ読んでないという方は、ぜひぜひ原作小説を読んでいただきたいですね!
※鹿野個人的にも、鴨志田先生の作品は超おすすめラノベです!
さて、誰について語るかというと、この方について!!
『さくら荘のペットな彼女』に出てくる、青山七海ちゃんです!
アニメ版でも大活躍でしたし、このキャラクターが好きな方も私だけではないはず……?
そんな青山七海について、今日はじっくり書いていきたいと思います。
(え、タイトルでどういうオチか読めたって? でもきっとそれはネタバレ・・・)
『さくら荘のペットな彼女』について
『さくら荘のペットな彼女』は鴨志田一先生のラノベですね。
アニメも放映されていたので、そちらでご存知な方も多いはず。
松岡さんや茅野さんといった豪華声優陣(別に冴えカノとかSAOの話はしてません)の演技も魅力的ですね。脚本も(些細な炎上案件もあったようですが)私個人的には鴨志田先生の原作ならではの脚本だったような気がして、とても好感を持てるものでした。
『さくら荘のペットな彼女』はアニメから入っても十分楽しめる作品だと思います。
まだ観たことも読んだこともないという方はぜひ手に取って~……と書こうとしましたが、今日はネタバレありなので、もうここまでくればそんな方いませんよね!(←最終確認です!!
突然ですが、問題です!!
下記に記されたさくら荘メンバーとは、いったい何のことでしょう?
作品名 | 人物 |
---|---|
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない | 姫宮伊織、長谷栞奈 |
青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない | 赤坂龍之介、リタ・エインズワース |
青春ブタ野郎はロジカルウイッチの夢を見ない | 三鷹仁、上井草美咲 |
青春ブタ野郎はシスコンアイドルの夢を見ない | 舘林総一郎、姫宮沙織 |
青春ブタ野郎はおるすばん妹の夢を見ない | 神田空太、神田優子 (椎名ましろ) |
青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない | 藤沢和希、千石千尋 |
てかこれ、問題になっているのか??と思うほど、原作を読んだ人には易しい問題ですね。
『青春ブタ野郎』で出てきた作品名と、『さくら荘』の登場人物の組み合わせです。
そしたら易しすぎたので、気を取り直して追加でもう一問!
『さくら荘』の住民で、たった一人『青春ブタ野郎』シリーズに登場してこない人物がいます。
それは誰でしょう???
・・・・・てか、これも簡単すぎるだろ!??
はい。それこそが今回のお話のお題である、青山七海というわけです。
てゆーか、『舘林総一郎』とか名前だけ出されたらお前誰だよ!?って感じですけど、そんなキャラクターでさえ登場しているのに、なぜ青山七海だけが……?
となるのは必然の疑問ではないでしょうか。
(『舘林総一郎』と一緒に出てくる姫宮沙織の名前を見れば、あ~元生徒会長!となるかもしれませんが、少なくとも鹿野は『舘林』というその登場人物名を忘れていたのでWikipediaで確認したほどですね)
なぜ青山七海だけが出てこなかったのか?
いや、どちらかというと、『出てこなかった』というよりは『出てこれなかった』という表現の方が近い気がします。
空太をめぐり、椎名ましろと勝負に出た青山七海。
元々ましろとの勝負に勝ち目なんてなかったのかもしれない。
それは七海だって自覚していたかもしれない。
それでも、
『神田君が誰を好きなのかは知ってる』
『でも、これを機会に考えてみてください』
『私と彼氏彼女になるという未来も、考えてみてください』
そして、函館の地で、七海は空太にふられてしまいます。
『さくら荘のペットな彼女』8巻のあとがきには、鴨志田先生が以下のように書いています。
もし、あなたが、
一、ましろのもとへ
二、七海のもとへと、選択肢を突きつけられたとしたら、どちらを選びましたか?
まるで鴨志田先生の苦悩を描いたかのような、そんな印象を受けたのは私だけでしょうか。
この巻のあとがきは、いつものあとがきより、かなり短いあとがき。
私はこれを読んだとき、締め付けられるような想いを経験しました。
それから間もなく、青山七海はさくら荘を去り、作品からもフェードアウトしていきます。
もっともさくら荘を出ていくと決めたのは、空太に振られる前のこと。
元々決められていた路線……というよりは、七海の決意だったのかもしれませんね。
ひょっとするとこの時から、青山七海という存在はもう完全に消えてしまったのでしょうか。
……いいえ。私はそれは『否』だと感じています。
『青春ブタ野郎』で生まれ変わった青山七海
上述の通り、『青春ブタ野郎』シリーズに、青山七海は出てきません。
主要な登場人物としては、青山七海のみ。
たったひとりだけ。
本当に青山七海は、『青春ブタ野郎』の世界からはいなくなってしまったのでしょうか。
それについて、私はこんな仮説を立ててみました。
牧之原翔子は、青山七海の生まれ変わりではないか?
素っ頓狂とも思えるかもしれませんが、その根拠を記していきます。
翔子と七海
『青春ブタ野郎』シリーズを読んでいる人には、お馴染みの牧之原翔子ですが、立ち位置としては梓川咲太の初恋相手として描かれています。
梓川咲太としては、第一巻『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』でメインヒロインである桜島麻衣と恋仲直前までたどり着くため、いわば牧之原翔子は最初から当て馬的存在として登場することになります。
第二巻『青春ブタ野郎はプチデビル後輩の夢を見ない』で晴れて麻衣と恋人となった咲太。
何事もなく、順風満帆に進んでいくと思われたその恋愛模様も、思わぬ選択を迫られることになるのです。
- 桜島麻衣との未来を選ぶ
- 初恋相手、牧之原翔子の命を選ぶ
初恋相手の命を守るために、自分の命を懸けることになるとは、咲太にとっては究極の選択だったに違いありません。
結局、未来を拒み、どちらも選べなかった咲太は、麻衣の命を失うことになるのです。
そんな咲太を救うため、翔子はありとあらゆるシミュレーションを繰り返していきます。
『大好きな人には幸せになってほしいんです。いつも笑っていてほしいんです。たとえ、それがわたしに向けられた笑顔でなくても』
こうして一度は咲太が拒んだ『未来』を、翔子は自覚させて、『現在』……つまり、麻衣のいる世界へと返していきます。
そして最終的に描かれた翔子のシミュレーションは、咲太や麻衣の記憶から、翔子そのものが消えていなくなること。ただし、咲太は一度は消えていたその記憶を自力で取り戻し、麻衣が主演した映画も功を奏したのか翔子の命も助かるというもの。
『はい、咲太さん!』
翔子は選ばれなかった存在ではあるものの、そのラストシーンは笑顔で終わっています。
まるで、七海で描ききれなかった笑顔を、翔子に託すかのように……。
まとめます!!
久しぶりに……というか、こんな長いブログ初めて書いたかも(笑)
今回はネタバレありとして書きましたが、いかがでしたでしょうか。
もちろんこれは鹿野の勝手な考察であって、作品の読み方なんてものは自由であってほしいですね。
『さくら荘』、『青春ブタ野郎』を二冊続けて読むと、鴨志田先生の作品の面白さがより伝わってきます! 私の中ではかなりのお気に入りの作品群です。
最後に鹿野の小説の宣伝。
現在『チロルハイムの四次元彼女は魔法の鏡に映れるか』を連載中です。
https://estar.jp/novels/25679403estar.jp
『チロルハイム』シリーズでも主人公の優一は、まぁ誰にでも優しくしちゃって、なにも選べずに皆から顰蹙を買っていますけど……
こいつは一体誰を選ぶのかねぇ???
(注:現時点で鹿野はそのあたりまだ何も決めてません!!)
というわけで、私の小説の方もよろしくお願いいたします!!