しかつきかふぇ

ちょっとした休憩時間に

氏神さんちのおむすび

おむすびで縁を結んで、あなたの恋を叶えます!

地元の氏神神社の跡継ぎ見倣いをしている、長谷隆史。
おむすび屋さんの一人娘、雨田唯菜。
二人はクラスの風紀委員で、ただしいつも喧嘩ばかり。

そんなある日、ふとできあがったのが「えんむすび」という名のおむすび。
『おむすびで縁を結んで、あなたの恋を叶えます!』

というより、そもそも恋ってなんだっけ???

本小説は、noteで読めます。
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第1章『雨混ざりの冬から春へ』


「そういうお前だって、雨田とはいつも仲良さそうに喧嘩してるじゃないか」
「なんでよりによってその名前が出てくるんだ!?」
「なんでって、隆史と雨田のやりとりみてたらそういう関係にしか見えないぞ?」
「そういう関係って……」
「昨日も合唱コンクールの練習で夫婦喧嘩してたばかりじゃないか」
「いつどこで誰と誰が夫婦になって何について喧嘩したんだ?」

  1. 唯菜の日記『「えんむすび」って、わたしの恋愛は叶えてくれないのかな?』
  2. 『お兄さまは神童なのですから下を向いちゃダメなのです』
  3. 『どうしたらやる気のない生徒を合唱コンクールの練習に巻き込めるか?』
  4. 『私はね、このおむすびにある願いを込めてたの』
  5. 『お兄にそんな顔をさせてる泥棒猫が絶っ対に許せないんだから!』
  6. 詩音の日記『私はね。恋愛って、怖いものだと思うの』
  7. 『わたしはあんたより絶対先に彼氏作ってやるんだからっ!』
  8. 『あの時言ってたんだ。お兄ちゃんを困らせたくないのに困らせてるって』
  9. 『この舞殿で誰かのことを想って踊ることを想像してみて?』
  10. 『これが君の私を好きになれない理由であって、私が君を好きになれない理由だと思うの』
  11. 唯菜の追跡『ずっとここで黙って見てただけでしょ。邪魔なんて全くしてないじゃん』

登場人物

長谷隆史


地元の氏神神社の神主さんの息子。そのせいか、妹の美来からは『神童の力の持ち主』と言われている。
じゃんけんに負けた影響もあって、風紀委員の副委員長を任されている。
成績はそれなりに良いが、優秀と言うほどでもない。が、頭の回転だけは抜群に速いらしい。

雨田唯菜


商店街の噂のおむすび屋さんの看板娘。たまにお店のお手伝いもしている。
隆史と同じクラスで、同じ風紀委員。ただし隆史との仲は最悪。
性格は真面目で健気で一直線なタイプだが、けっして器用な性格でもない。

海老名詩音


雨田唯菜の交換日記相手。一年生ながらバスケ部のエースと呼ばれるほどの運動神経抜群。
隆史や唯菜の隣のクラスのクラス委員にもなっている。
実は隆史の恋人。ただし付き合っていることは他人には話していない。

長谷美来


地元の氏神神社の神主さんの娘。隆史の義妹。 地元の人からは『氏神さんちのおひい様』と呼ばれている。
唯菜をはじめ、周囲から好かれる性格を演じているが、隆史に言わせるとそんな生温い性格ではないらしい。

遠坂藍海


通称『藍海ちゃん』。詩音のクラスの担任。隆史や唯菜のご近所様で、美来とも仲がいい。
風紀委員と吹奏楽部の顧問を掛け持ちしている音楽教師。

甲斐友和

隆史の友人。美来とも仲がいい。

Special Thanks

モデルデザイン: VRoid Studio
背景: みんちりえ( https://min-chi.material.jp/ ) 様