しかつきかふぇ

ちょっとした休憩時間に

OSC新潟2023 総括!!

今年は新潟にも行ってきましたよ!

鹿野です。
昨日に続けて openSUSE Advent Calendar 2023 2日目の記事となります。(いや書いてるのは連続だけど)

先週末は OSC新潟 2023 でした!

ospn.connpass.com

日本openSUSEユーザ会では今回、ブースとセミナーを行ってきたので、簡単にそのご報告です。
(OSCそのものの報告が1割、残りが9割・・・という気がするのはきっと気のせいだ~)

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関西オープンフォーラム2023 総括!

今更ながら総括記事

鹿野です。

今日は openSUSE Advent Calendar 2023 の1日目の記事となります。
11月に行われた関西オープンフォーラムについて、総括しようと思います。
当日に 記事 も書いてましたが総括記事はまだだったので、このタイミングで。。

www.k-of.jp

それにしても大阪南港のATCは本当に楽しい場所(?)ですね。
何度来ても飽きない感がハンパないというか・・・。(???)

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セピア色の傘立て 003『雨にまみれた嘘』

『私も役者を辞める。だけど芸能界は辞めない。私はアイドルになるよ』

 愕然。言葉で表現するなら、恐らくこれに近いだろう。
 矛盾。だってそうだろ。ストーカー被害に遭ってたくせに、どうしてアイドルなんかになるんだって。
 憤慨。だが誰に対して怒っているのだろう。あいつに? それとも自分に?

 ブランコも俺の身体もずぶ濡れの公園。
 深緑色の木々に囲まれ、雨の日特有の湿った草の匂いが辺り一面に漂っている。あまり好きではない。
 傘も持ってこなかった俺は、乾いたところがどこもない程度に濡れていく。別にそれもいい。
 恐らく明日は風邪を引いていることだろう。だからなんだというのだ。

 別に俺みたいな人間がこの世からいなくなったって、誰も困りはしないのだから。

「君、こんな寒い公園で滝行でもしてるの?」

 弓で弾く弦楽器のような声音が、力強く俺の意識を持っていく。滝行とはよく言ったものだ。
 心地よいシャワーのような温もりが、びしょ濡れの耳元に届いてきた。

「なぁ……。俺の事務所で、アイドルやってもらえないか?」

 疑問。そもそも何故こんなことを言ってしまったのだろう。
 停止していた俺の思考がようやくその言葉に追いついたのは、そう発言した後だったんだ。

「……はい?」

 彼女はただ呆然と、間抜けな鯉がぽかんと口を開けたような顔をしている。
 前提知識も何もなければ、当然の反応なんだがな。

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本日は関西オープンフォーラム!(と鯛焼きのお話)

今日は関西オープンフォーラム

鹿野です。

突如連載が始まった『セピア色の傘立て』、楽しんでいただいてますでしょうか?
以前から構想はあったのですが、『エーデルシュティメ』と並行して進めていく予定です。
え、なんか話が暗い? まぁそれはいつものことでは???

さて、本日 11/11 は、関西オープンフォーラムが開催されてます。※会場でブログ書いてます

www.k-of.jp

  • 東海道らぐ: ブース展示&セミナー(LT大会)
  • 日本openSUSEユーザ会: ブース展示

日本openSUSEユーザ会のブースでは、『エーデルシュティメ』の裏話編が読める例の薄い本もありますよ。
お近くの方はぜひお立ち寄りください。

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セピア色の傘立て 002『セピア色の傘立て』

 彼が飛び出していった玄関には、夕方から降り続く雨の音と、一本の傘が残されていた。
 今頃彼はずぶ濡れで、坂道の多いこの小さな街を彷徨っていることだろう。

 なぜこんなことになってしまったのだろう。
 事件があったあの日から、彼と私の時計はくるくる狂い始めた。
 幼い頃からずっと二人で、どんな障壁だって乗り越えてきたはずなのに。
 彼の右手を引っ張って、時には彼の背中を追いかけて。
 これからもずっと、そんな長い時間が続くものだと信じていたのに。

 彼が私の家に引き取られたのは、私達がまだ三つの頃。そんな頃の話、私が何を考えて何を想っていたかなんて、もし記憶全てを留めていたとしたならば、間違えなく奇跡という他ない。だけど彼はぎゃんぎゃん泣いていて、私は小さな頭をフル回転させながら、必死に励まそうとしていたことだけはちゃんと覚えている。事故で両親を一度に失なった彼を、家族ぐるみで親交の深かった私の母が引き取ったのだ。幼かった私が彼と同じ年だったとか、もしかしたらそれも理由の一つなのかもしれない。

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セピア色の傘立て 001『雨上がりの桜の夢』

 昨夜は静かな雨だった。雨の雫がこびりつき、ピンク色の花弁は僅かに光り輝いていた。
 同時に雫の重みのせいで、儚く散るその日も少し早まってしまったかもしれない。

 ……いや、そんなの愚問だ。所詮は生まれた時から決められた運命でしかないのだから。

 薄水色の空に向かって、腕をぐっと伸ばしてみる。届くはずもない右手を朝日に晒した。
 微かに残る雨の匂いは身体の筋肉を縮こませ、何もできない俺に諦めることを強要する。

 もうここには何も残っていない。視線は自ずと足元の地面へと落ちていった。

「あれ? 先客がいる。ここはあたしのヒミツの場所だったはずなのになぁ〜」

 美しく研ぎ澄まされた声に驚かされ、俺ははっと後ろを振り返った。そこにあったのは、俺と同じ茜色のリボンを付けた女子高生の姿だ。茜色ということは俺と同じ学年、今日この学校へ入学したばかりということだろう。この場所は俺も今朝見つけたばかりの裏庭。滅多に人が通る気配もなくて、人目につくこともほぼありえないって、そう思っていたはずなのに。

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エーデルシュティメ 008『紅い夕日と碧海の顔』

> prev: 007

 江ノ島と対峙した西浜と呼ばれる小さな海岸。夏には多くの海水浴客が集うこの場所も、今は至って静かな場所だ。近くも遠そうにも見える江ノ島灯台には、その隣を紅い夕日が沈みかけていた。
 そんな風景の片隅に、ぼんやり一人の少女が立ち竦めている。白い砂浜に思い通りの絵を描けないまま、行き来する波の音だけをただ眺めているようだ。

「あいつ、本当に研究熱心だよな」

 無謀にもそんな女の子に何気ない声をかけたのは、お兄ちゃんだ。

「ほんとだね。せっかく江ノ島に来たんだから、少しは勉強から離れたらいいのに」
「ああ。さっきまでアニメの話をしてたかと思えば、スイッチが入るとすぐあれだもんな」

 お兄ちゃんが『あいつ』と呼んだ視線の先には、海の音をポータブルマイクで集音している透ちゃんの姿があった。自分の声と波の音を同時に録音して、その反響音を収録してるんだってさ。ボクにはそれがどういう目的があるのか一ミリも理解できないけど、そんな地道な研究成果物の一つがボクの声ってわけだから、少しは感謝はしておかなきゃだね。

「ところでお前は元気なさそうだけど、大丈夫か?」
「え……?」
「いや、あいつのペットも最近緑川が元気なさそうとか言ってたらしいから」
「わたしがどうとかより、たかがペットの話を鵜呑みにしてもいいことないと思うよ?」

 たかがペットで何が悪い。ボクのことすぐ除け者扱いするから碧海ちゃんは大嫌いなんだ。
 今だって薄汚い笑みをお兄ちゃんへ投げかけている。どこか弱々しそうで、すぐに嘘だとわかるそれ。てかボクのお兄ちゃんにそんな不潔な顔を向けないでほしいんだけどな。

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